現代システム科学研究科 Graduate School of Sustainable System Sciences

学びの 特長

環境学、言語文化学、人間科学、社会福祉学、臨床心理学、認知行動科学の各専門領域における教育研究を深化させるとともに、領域を横断する学問的交流を促進することにより、従来の学術領域の枠組みにとらわれない発想に基づく教育研究を推進します。高度なシステム的思考力と領域横断的応用力を備え、持続可能な社会の実現に貢献する人材育成の拠点となることをめざします。

現代システム科学専攻 入学定員

博士前期課程 博士後期課程
40名 10名

※定員は予定

養成する人材像

環境共生科学分野

地域・国・国際社会レベルに広がる重層的な人と自然とのつながりを解きほぐしつつ、技術面のみならず法律や経済といった社会科学的知見を活用してその課題解決に取り組む能力を身に付ける教育研究を行います。博士前期課程では、それぞれの専門的知識と技能を用いて、高い倫理観、使命感を持って持続可能な社会の構築に貢献できる人材を養成します。博士後期課程では、人と自然とのつながりに重点を置いて喫緊の課題である環境問題に対処する能力を更に高めることを狙いとします。特に自律的に研究を遂行する能力の涵養を重視し、問題発見から仮説の提示、複眼的な分析から結論を導き出すまでの総合的な知的能力を備えた人材を養成します。

言語文化学分野

人間活動の基盤であり表象である言語および言語文化の伝統的なあり様と、現在に至るまでの相互接触や変容について、人文科学的な手法を駆使して深く洞察し、その成立事情や背景にある社会や時代性との関連から捉える教育研究を行います。博士前期課程では、言語・言語文化に対する幅広く柔軟な観察能力と考察能力、多様な言語や、複雑化する地域社会の文化的諸相を高度な専門的知識と観点から洞察し、それらの中で実践されるコミュニケーションの特徴を理解し、実践する能力を養成します。博士後期課程においては、各研究領域での専門性をさらに高度なものとし、言語および言語文化に対するより深く幅広い知識を得て、体系化することができる研究者を養成します。

人間科学分野

人間・社会・文化に関する諸課題に対して、深い科学的認識とその幅広い総合化によって、人間科学、社会科学の多様な専門領域を横断した学際的な教育研究を行います。博士前期課程においては、人権問題研究、ジェンダー研究、教育研究および思想研究、文化論・文化史研究といった多様な領域の相互補完、相互触発を促すことによって、専門的知識を横断的、複合的に身に付け、重層的で柔軟な思考力と実践能力を持って主体的に現代の諸課題に取り組む高度専門職業人を養成します。博士後期課程においては、各研究領域において更に高度な専門性を身に付けることにより、問題のより深い理解と課題解決に向けた、知の体系とその応用方法を構築する研究者を養成します。

社会福祉学分野

少子高齢化や社会的格差の拡大などから生じる問題を科学的に分析し、解決の知見を生成するには、根拠に基づいた実践や援助が必要です。これは、現代社会の課題を深く問い直し、社会福祉の価値を再確認することを通して可能となります。博士前期課程では、社会福祉学理論、社会福祉に関連する政策、調査手法、ソーシャルワークについて学び、学術的かつ実践的な理解を深めた上で、政策的な立場あるいは臨床的な立場から社会福祉問題の解決を進めることができる能力を涵養します。博士後期課程では、社会福祉に関して高度な専門的能力を持つ職業人や、社会福祉学の新たな地平につながる、創造的な研究を生み出す自立した研究者を養成します。

臨床心理学分野・認知行動科学分野

臨床心理学分野博士前期課程では、現代における心の問題を理解するための背景となる視点を涵養しつつ、臨床心理士受験資格(第一種)および公認心理師受験資格を取得するための専門的理論・知識・技能を身に付け、高度な専門的業務に従事することのできる人材を養成します。認知行動科学分野博士前期課程では、発達心理学、社会心理学、認知情報学といったヒトの認知と行動に関わる関連領域の研究・教育を通して公認心理師受験資格を取得するための専門的理論・知識・技能を修得し、高度な専門的業務に従事することのできる人材を養成します。心理学分野博士後期課程では、心理学に関するより深く幅広い知識を得て体系化することができ、自律的に研究を遂行する能力を備えた人材を養成します。

博士前期課程1年次科目「現代システム科学特論」「SDGs特別演習」では、分野横断的な学びを通して高度なシステム的思考力と領域横断的応用力を養います。同じく1年次の「現代システム科学特別演習」では、研究科全体でのポスター発表会を行い、分野間の交流を深めます。

分野 研究テーマ 教員名
環境共生科学分野 「持続可能な社会に資する適切な水管理に関する研究」 遠藤 崇浩 教授
「海陸一体型物質循環型社会の構築に向けた研究」 黒田 桂菜 准教授
「対流圏におけるバイオマス燃焼エアロゾルの性状特性および動態に関する研究」 藤井 佑介 助教
言語文化学分野 「英語と日本語のディスコースに関する意味伝達と解釈の研究」 髙木 佐知子 教授
「日本語行動の多様性の意義についての研究」 西尾 純二 教授
「近代日本における戦後思想と文学言説との関係性の研究」 山﨑 正純 教授
人間科学分野 「身体の自律とインテグリティ(性の健康と権利)に関する研究」 東 優子 教授
「大阪の地理=文化史(ジオ-カルチュラル・ヒストリー)」 酒井 隆史 教授
「排除する社会・排除に抗する学校」 西田 芳正 教授
社会福祉学分野 「里親支援ソーシャルワークの構成要素に関する研究:スコットランドの実践からの考察」 伊藤 嘉余子 教授
「EUとその加盟国における多様な社会的包摂政策の展開とシティズンシップに関する研究」 嵯峨 嘉子 准教授
「小地域を基盤とした子育て支援活動のプラットフォーム機能に関する研究」 東根 ちよ 講師
臨床心理学分野 「心理臨床面接におけるイメージ体験とその表現プロセスの研究」 片畑 真由美 准教授
「自閉症スペクトラム障害の人の体験世界および自伝的記憶に関する研究」 川部 哲也 准教授
「イメージの創造性や身体性に着目した心理療法の研究」 髙橋 幸治 准教授
認知行動科学分野 「数の認知・発達プロセスに関する研究」 岡本 真彦 教授
「老いや精神疾患に伴う心理的変化に関する研究」 河野 直子 准教授
「ストレスフリーの建築環境創出に向けた心理学的研究」 飛田 国人 准教授

学位

博士前期課程 博士後期課程
環境共生科学分野 修士(環境学) 博士(環境学)
言語文化学分野 修士(言語文化学) 博士(言語文化学)
人間科学分野 修士(人間科学) 博士(人間科学)
社会福祉学分野 修士(社会福祉学) 博士(社会福祉学)
臨床心理学分野・認知行動科学分野 修士(学術) 博士(学術)

標準修業年限

博士前期課程:2年
博士後期課程:3年

取得可能資格(予定)

  • 中学校教諭専修免許状(社会)※1
  • 高等学校教諭専修免許状(公民)※1
  • 公認心理師(受験資格)※2
  • 臨床心理士(第一種・受験資格)※3
  • ※1 一種免許状を取得し、修了要件単位に含まれる科目のほか、大学が独自に設定する科目の履修が必要です。
    (申請予定)ただし、文部科学省における審査の結果、予定している教職課程の開設時期が変更となる可能性があります。
  • ※2 受験資格取得には大学等での所定の科目を修得して卒業する必要があります。
  • ※3 修了要件を満たすことにより受験資格が得られます。

異分野交流で視野が広がる

府大の現代システム科学域に入学し、認知心理学に興味があったため今の研究室を選びました。研究を進める中で、わからなかったことがわかる楽しさを感じ、もう少し掘り下げて研究するために進学しました。本学大学院に進学したのは、先生が親身に相談に乗ってくれ、学会発表や論文投稿など新しいことに挑戦させてもらえる良い環境だと感じたためです。研究では、身体と意味の関係を心理学実験で明らかにすべく、NIRS(近赤外分光法)という機械で脳活動を計測しています。授業では、専門分野だけではなく、これからの社会をあらゆる視点から考え、他の学問領域の学生とディスカッションをする機会もあり、考えや知識の広がりを感じています。

大阪府立大学大学院 人間社会システム科学研究科 現代システム科学専攻 環境システム学分野 認知行動論コース 博士前期課程2年
大西 紗瑛 さん

清水建設/三菱重工環境・化学エンジニアリング/三菱化工機/オムロン/東洋エンジニアリング/日鉄パイプライン&エンジニアリング/堀場製作所/岩谷産業/NECソリューションイノベータ/応用地質/日本文教出版/名鉄観光サービス/似鳥投資有限公司(ニトリ中国)/大阪府庁/宝塚市役所/いわき市役所/大阪府教育委員会/堺市教育委員会/富山県自然博物園ねいの里/大阪府障がい者自立相談支援センター/大阪府子ども家庭センター/名古屋経済大学市邨高等学校・中学校/国立大学法人大阪大学 など

※新大学の取得可能な免許・資格等は予定であり、今後変更の可能性があります。