数学科

純粋理論から応用まで 幅広くかつより機能的に数学を学ぶ

 数学は、数や図形、関数などの持つ基本的な原理や性質を、抽象化された論理体系によって解明する学問であると同時に、様々な自然現象や社会現象を記述し、分析する道具として、幅広い応用を持っています。

 新たに発足した本学数学科では、大阪市立大学数学科と大阪府立大学数理科学課程の統合により、純粋数学の三本柱である代数、幾何、解析から、確率・統計、応用数学に至るまで、幅広くかつより機能的に数学を学べる態勢が整いました。

 学生一人あたりの教員数が多い本学では、学生はアカデミックな雰囲気の中で、多くの教員から直接に助言や指導が得られる上、他分野や他大学、また海外との交流の機会もあり、有意義な学生生活を送ることができます。

 

授業科目紹介


代数学4
この講義で扱う体の代数拡大の理論とは、体に係数を持つ多項式の根を考えることです。3次や4次の方程式には2次方程式のような解法がありますが、5次以上の方程式にはありません。ここでその理由が解明されます

位相数学1
高校で学んだ極限や連続性の概念は、1年次の数学要論Bでε‐δ論法により厳密に記述されます。この講義では、それを一般の距離空間へと拡張し、さらにより抽象的な位相空間を扱う位相数学2へとつなげます。

偏微分方程式
熱伝導や波動などの物理現象は、多変数関数の導関数に関する偏微分方程式によって記述されます。この講義では数理物理に現れるこれらの典型的な方程式を中心に、フーリエ級数・フーリエ変換の理論を学びます。

数理統計学1
昨今の情報化社会の発展により、データの有用性がますます高まっています。この講義では、様々な分野での種々のデータを扱う手段である統計学を学び、データを分析していきます。

応用数理
現実社会には、ウイルス感染の流行など様々な現象があり、そのような現象は微分方程式で記述できます。この講義では、そのような微分方程式の数値解法を学び、現象のメカニズムを理解していきます。

演習科目
数学科では3年次までの主な講義科目にそれぞれ演習科目がついています。ここでは講義で学んだ内容に関する課題を自ら解決し発表することによって、数学理論の高度な理解とプレゼン能力を身に着けることを目指します。さらに4年次の数学卒業研究A, Bでは、各自専門とする研究テーマを選び、より深く探求します。

 

数学専攻(大学院)


現代数学の最先端と数理科学の最前線へ

 学部で4年間数学を学んできた皆さんは、数学という果てしなく広い世界の、まだほんの入口に立ったばかりだということを、きっと実感していることでしょう。

 さらにもう2年間、大学院博士前期課程(修士課程)で学び続けることにより、最先端の研究に触れることが可能です。最新の研究論文を読み解き、数学の理論を発展させ、自分自身の研究成果を、国内や海外へ向けて発表する機会が与えられます。

 極めて抽象化された論理的思考になじんできた皆さんは、それが如何に物事の本質的な構造の解明につながって行くか、そしてそれが如何に現代社会の中で役立ち、息づいているかを、身をもって感じることができるでしょう。

 なお、修士号を取得後、本格的に数学の研究を続けたい場合は、3年間の大学院博士後期課程(博士課程)で学ぶこともできます。

 

数学教員リスト


 

教員名 研究課題
秋吉 宏尚 双曲幾何と3次元多様体論
阿部 健 偏微分方程式論
伊師 英之 リー群の表現論、非可換調和解析
大仁田 義裕 微分幾何学、調和写像論
尾角 正人 可積分系と表現論
嘉田 勝 数理論理学(特に公理的集合論)、集合論的位相空間論
加藤 希理子 環の表現論、環のホモロジー代数、Cohen-Macaulay加群
加藤 信 大域解析学 (多様体の幾何解析)
壁谷 喜継 偏微分方程式、変分法、分岐理論
菅 徹 偏微分方程式
神田 遼 環論、非可換代数幾何学
小池 貴之 複素幾何学、多変数函数論
佐野 昂迪 L関数の特殊値と岩澤理論
城崎 学 複素関数論、値分布論
砂川 秀明 双曲型および分散型の非線形偏微分方程式
高橋 太 変分法、非線形偏微分方程式論
田中 秀和 数理統計学、高次漸近理論
谷川 智幸 微分方程式論
田丸 博士 等質空間の微分幾何学
田村 隆志 金融工学、確率制御、数理ファイナンス
橋本 光靖 可換環論と不変式論
蓮井 翔 代数的位相幾何学、トーリックトポロジー
濱野 佐知子 複素解析、多変数関数論
古澤 昌秋 保型表現と保型L函数
松永 秀章 時間遅れをもつ方程式、差分方程式
丸田 辰哉 符号理論と有限幾何
源 泰幸 環の表現論、環のホモロジー代数、非可換代数幾何学
宮地 兵衛 Hecke環の表現論と圏化
山岡 直人 常微分方程式論、振動理論、数値解析学
山口 睦 代数的位相幾何学
山名 俊介 モジュラー形式とL関数
吉田 雅通 エルゴード理論、力学系に基づく作用素環論
綿森 葉子 数理統計学

 

兼担

 

教員名 研究課題
數見 哲也 金融工学、確率論
川添 充 暗号理論、代数幾何学
高橋 哲也 暗号理論、整数論
水野 有哉 クイバー、環の表現論、ホモロジー代数
吉冨 賢太郎 暗号理論、整数論

 

 

進路状況

過去3年間の市大理学部数学科/理学研究科数物系専攻、および府大理学類数理科学課程/理学系研究科数理科学専攻の就職実績


【学部生】

大学院進学(博士前期課程):大阪府立大学,大阪市立大学,大阪大学,九州大学,京都大学,神戸大学,筑波大学,東京大学,東京理科大学,東北大学,名古屋大学

企業
建設業:(株)奥村組,大東建託(株)

製造業:旭精工(株),宇部興産(株),川崎重工業(株),キヤノン(株),郷インテックス(株),(株)島津製作所,シャープ(株),(株)神鋼エンジニアリング&メンテナンス,(株)はくばく
情報通信業:SGシステム(株),シンプレクス(株),鈴与シンワート(株),スミセイ情報システム(株),ソーバル(株),(株)日立システムズ,(株)日本テクニクス,(株)ユーコットインフォテクノ
運輸・郵便業:西日本鉄道(株)
卸売・小売業:アズワン(株),Inagoraホールディングス(株),阪和興業(株),三菱商事(株)
金融・保険業:(株)アクトフォー,イオン保険サービス(株),(株)関西みらい銀行,東郷証券(株)
不動産・物品賃貸業:tryangle(株)
教育・学習支援業:(株)市田,(株)大阪教育研究所,松塾,(株)臨海
サービス業:(株)エイジェック,(株)博報堂,(株)リグア

教員・公務員
教員:公立中学・高校(大阪市,愛知県,富山県,和歌山県),私立中学・高校(京都橘,清教学園,初芝富田林)
公務員:泉大津市,岩出市,三重県,防衛省

【大学院生】

博士後期課程進学:大阪市立大学,大阪大学

企業
製造業:(株)キーエンス,キヤノン(株),京セラドキュメントソリューションズ(株),(株)クボタ,(株)島精機製作所,シャープ(株),水ing(株),ダイキン工業(株),デンソーテクノ(株),東芝テック(株),ハカルプラス(株),富士通(株),三菱電機(株),村田機械(株)
情報通信業:(株)アイヴィス,ARアドバンステクノロジ(株),(株)エクス,(株)オプテージ,(株)科学情報システムズ,カナテック(株),キヤノンITソリューションズ(株),京セラコミュニケーションシステム(株),スミセイ情報システム(株),(株)DTS,(株)電通国際情報サービス,日本電気通信システム(株),パナソニックインフォメーションシステムズ(株),(株)バンキング・システムズ,(株)日立システムズ,富士ソフト(株),(株)フルノソフテック,三菱スペース・ソフトウェア(株),ヤフー(株)
金融・保険業:朝日生命保険(相),NECキャピタルソリューション(株),ニッセイ同和損害保険(株),野村證券(株),三井住友海上あいおい生命保険(株),三菱UFJ信託銀行(株),(株)りそな銀行
サービス業:(株)アウトソーシングテクノロジー,アクセンチュア(株),(株)グラッドキューブ,(株)トラスト・テック,日研トータルソーシング(株),(株)VSN,(株)メイテックフィルダーズ,(株)リンクアカデミー

教員・研究員
教員:公立高校(大阪府),私立中学・高校(清風、西大和学園)
研究員:日本学術振興会特別研究員(PD),数学研究所(研究所員)